人気ブログランキング | 話題のタグを見る

横浜遊学記



34:グチdial/俺でよけりゃいつでも呼んでくれ

34:グチdial/俺でよけりゃいつでも呼んでくれ_e0026795_123459.jpgこんなニュースがありました:
104番に7000回のいたずら電話,63歳を逮捕

NTTの番号案内(104番)に約7000回、携帯電話でいたずら電話をかけたとして、愛知県警中署は11日、三重県東員町、無職清水英夫容疑者(63)を業務妨害容疑で逮捕した。

このいたずら電話で、オペレーター約60人が「気分が優れない」などと不調を訴えたという。調べによると、清水容疑者は昨年11月中旬~今年1月中旬、いたずら電話を繰り返して、案内を請け負う名古屋市内の会社の業務を妨害した疑い。同社によると、清水容疑者の電話が始まったのは昨年8月ごろで、これまでに約9000回の電話があった。逮捕された11日も12回かかってきたという。

清水容疑者は約3年前に妻を亡くしたといい、未明に酒を飲んで電話して、どなったり意味不明なことを言ったりしており、「寂しさと気晴らしのためにやった」と容疑を認めている。
(読売新聞) - 10月12日3時7分更新

要するに、話し相手がいない寂しいおじさんが丁寧に対応してくれる電話番号案内のおねぇさんに対して"お客だからぞんざいに扱えない"という弱みにつけ込んで強引に相手をさせようとしたという事件ですね(電話番号案内、僕も結構使うのですが個人的には決して優しい対応だとは思いません。こちらの時間を節約しようとしてくれているのか数をこなすためなのか対応は超スピードです)。

まぁ、そもそも健全な人間関係を築く能力が欠けていたのかもしれないし、ひょっとしたら生粋のサディストで困っている相手を見て興奮していただけで寂しかったのでは無いかもしれませんが、世の中にこの手の事件て結構あるし、顔が見えない故にいつもよりもコミュニケーションに対して踏み込めるってことはあるんじゃないかなって思います。

で、こんな人たちに対して出来るサービスは何かないかなって考えたのが「Guchi-dial」です。
仕組みは簡単。とにかくむかついたり、寂しくなったり、傷つくことがあったら電話する。それで、電話の向こうではおねぇさんが優しく対応してくれる。気の済むまで思う存分話したらおしまい。

まぁ、普通はこういうのって友達にするんですが、今までいた話せる相手がいなくなってぽっかり心に穴が開いちゃった人とか、いままでにそういう相手がいなくてずっとストレスためてきたけど実はそういう存在を心から欲してる人とか、ニーズはあるし掘り起こせるとも思う。

企業のカスタマーサービスや、クレーム対応部門にはこの手の電話が凄く多いらしいけど、それ自体をサービスにしちゃっても面白いんじゃないかな。ネックになりそうなのは以下の点です。

■男性にとっては目的(何かの理由:商品に対しての文句)が無いと電話をかける正当性が与えられないから、なかなか電話しにくいのではないか。
■グチは他のクレームのような付加価値(商品の改善)を生み出しにくいので、費用対効果のバランスをとるのが難しい。
■テレホンオペレーターの精神的なケアが難しい/マニュアル化が難しい作業(どんな相手にも聴き上手になる)を教育するコスト・実現可能性

なんか悲しい事件があるとその人の気持ち考えちゃうんです。
そういや昔は心理学やりたかったんだっけ。
by yokohama-yugakuki | 2005-10-12 12:27 | ⑥Issue
<< 35:豪日交流企画とギネスビール 33:Every single... >>


Diary-Since 2005.7.14

by yokohama-yugakuki
S M T W T F S
1 2
3 4 5 6 7 8 9
10 11 12 13 14 15 16
17 18 19 20 21 22 23
24 25 26 27 28 29 30
31