競争戦略論という講義がありました。要約すると「内と外」「要因とプロセス」という4つの要素の組み合わせで戦略を考えるといういたってシンプルなものです。でもこの競争戦略論、すごく応用範囲が広いんです。恋愛と経営戦略に共通点があることはよく言われますが、そのほかにも日常生活で使える場面が多々有り、このスキームを使って物を考えるのは楽しいです。今日はちょっとだけ復習しようかと。
戦略には4通りあるというのが本の趣旨。
まずは「内」に注目した二つの戦略。
1.資源アプローチ
2.学習アプローチ
要するに、資源アプローチ=才能や能力を持つこと。学習アプローチ=それらを使って学習することで進化することですね。
次に、「外」に注目した二つの戦略。
3.ポジショニングアプローチ
4.ゲームアプローチ
ポジショニングアプローチ=市場の中で自分が一番大きな利益を享受できる位置を把握する。ゲームアプローチ=競争している相手の出方に対応して適切な戦略をとることです。
合コンを例にとって考えてみます。ルックスがよかったり、話術が巧みであるならば1.の資源アプローチが有効であるといえます。合コンの相手の求めるものを知っていくことによって適切な対応をとることが出来るようになることは2.の学習アプローチですね。例えば、ケツメイシのファンだと分かったらライブに行ったときに話をするとかですね。
次は外に注目した戦略について。一緒に合コンに参加した男友達の中にスポーツマンタイプが多かったとすれば、自分は知的なトークで切り崩そう(両方あれば最強ですが、あくまで自分のアピールポイントをどんな方向で伸ばすかという点においての話です)と考えるのがポジショニングアプローチ。一緒に参加した男友達が3人中2人一番右の御しとやかな感じの女の子を狙っているならば一番左の闊達な女の子を狙っていこうとするのがゲームアプローチですね。
世の中のおよそ全ての意思決定は、この内と外・要因とプロセスを組み合わせて作られたアプローチの集合体をベースにして行われているのでしょう。無意識ながらも人間ならみんなやっていると思います。戦略論てそもそも、戦争時に軍隊を動かすために生まれた理論を経営のために応用したものなのだそうです。だとすればまさに、生き残るために学問。つまり、人間が生活していく上でのおおよそ全ての意思決定にベースにある考え方であったとしても不思議ではないなと思います。